ブルガリア語は、スラブ系の言語の中でも特に古い歴史をもつ言語。豊かな歴史と、カラフルな表現で知られています。
ブルガリア語の文法を勉強中の人も、この言語がちょっと気になる人も、ようこそ!
今回は、文法の基本と、わかりやすく話すための基本ルールを紹介します。初心者さんも、復習したい人も大丈夫。さっそく始めましょう!
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ブルガリア語は、語彙が豊かで、文法に手ごたえのある美しい言語。外国の人がよく戸惑うのは、そのちょっと複雑な特徴です。
たとえば、複数形の作り方がいろいろあること、ルールの例外、そして冠詞が単語の後ろにつくこと。冠詞が単語の前に来るか、別の単語になっている言語が多い中で、これはかなり珍しいんです。
もうひとつのおもしろい特徴は、文の中で語順を入れ替えられること。英語やドイツ語では語順を変えると、文として成り立たなかったり、意味が変わったりすることがあります。
ほかにも、形によって音の位置が入れ替わる単語や、「t」が2つ重なる形など、おもしろいルールがいっぱい。
そして名詞の「格」は、ほとんどなくなっていて、代名詞などに名残があるだけなんです。
ちょっと難しそう?でも大丈夫。Lingアプリのようなツールを使えば、たくさん練習して力をつけられます。
ここからは、ひとつずつ特徴を見ていきましょう。ネイティブの目線で説明すれば、意外とかんたんに感じるはずです。
名詞の性
ブルガリア語の文法で、外国の人が戸惑いやすいのが名詞の「性」。
ブルガリア語の名詞には、男性・女性・中性の3つの性があるんです。たとえば、сок(ソク)ジュースは男性、топка(トプカ)ボールは女性、огледало(オグレダロ)鏡は中性。
でも、心配しなくてOK。名詞の性は、実はかんたんに見分けられます。くわしく見てみましょう。
男性名詞
男性名詞は、ほとんどが子音で終わるので見分けやすいです。
- телевизор(テレヴィゾル/televizor):テレビ
- домат(ドマト/domat):トマト
- строител(ストロイテル/stroitel):建設作業員
女性名詞
女性名詞は、たいてい母音の「-а(-a)」か「-я(-ya)」で終わります。
- катерица(カテリツァ/kateritsa):リス
- жена(ジェナ/zhena):女性
- планина(プラニナ/planina):山
ただし、子音で終わる女性名詞もあります。多くは、形のない抽象的なものを表す言葉です。
- пролет(プロレト/prolet):春
- увереност(ウヴェレノスト/uverenost):自信
- нощ(ノシュト/nosht):夜
こういう単語は、冠詞をつけるときに少し迷いやすいんです。
中性名詞
中性名詞は、母音の「-о(-o)」「-е(-e)」で終わることが多いです。外来語では「-у(-u)」「-и(-i)」「-ю(-yu)」で終わるものも。
- огледало(オグレダロ/ogledalo):鏡
- колело(コレロ/kolelo):自転車
- цвете(ツヴェテ/tsvete):花
定冠詞

スラブ系の言語で定冠詞(英語のthe)があるのは、ブルガリア語とマケドニア語だけ。
ブルガリア語の定冠詞は、単語の後ろにつくのがポイントです。語尾も含めたすべての部分のあとにつくので、外国の人には少し難しく感じるかも。
英語では「the table」と単語の前にtheを置きますが、ブルガリア語ではмаса(マサ)机に冠詞をつけて、маса-та(マサタ/masa-ta)と言います。
定冠詞の種類
定冠詞の形は、単語の性と数で決まります。
男性名詞の定冠詞
男性名詞には、短い形の「-а(-a)」「-я(-ya)」と、長い形の「-ът(-at)」「-ят(-yat)」がつきます。
例:стол(ストル)いす → стола(ストラ)/столът(ストラト)そのいす。
長い形は、その単語が文の主語(動作をする人・もの)のときに使います。
女性名詞の定冠詞
女性名詞には「-та(-ta)」がつきます。かんたんそうですが、пролет(プロレト)春のように子音で終わる単語では「t」が2つ重なるんです。
例:ябълка(ヤバルカ)りんご → ябълката(ヤバルカタ)そのりんご、пролет(プロレト)春 → пролетта(プロレッタ)その春。
中性名詞の定冠詞
中性名詞には、すべて「-то(-to)」がつきます。
例:куче(クチェ)犬 → кучето(クチェト)その犬。
複数形の定冠詞
複数形には、語尾によって「-та(-ta)」か「-те(-te)」がつきます。
「-а(-a)」「-я(-ya)」で終わる単語には「-та」。例:очила(オチラ)メガネ → очилата(オチラタ)そのメガネ。
それ以外の単語には「-те」。例:чанти(チャンティ)バッグ(複数) → чантите(チャンティテ)そのバッグ。
形容詞
形容詞は、修飾する名詞の性と数に合わせて形が変わります。置く場所は、ふつう名詞の前です。
- зелена книга(ゼレナ・クニガ)緑の本:книга(本)は女性名詞なので、形容詞も「-а」で終わります。
- красив мъж(クラスィフ・マシュ)ハンサムな男性:мъж(男性)は男性名詞なので、形容詞は子音で終わります。
- бързо бягане(バルゾ・ビャガネ)速い走り:бягане(走ること)は中性名詞なので、形容詞は「-о」で終わります。
おまけのポイント。比較級は「по-(po-)」、最上級は「най-(nay-)」をハイフンでつけて作ります。
- по-бързият играч(ポ・バルズィヤト・イグラチ)より速い選手
- най-голямата чаша(ナイ・ゴリャマタ・チャシャ)いちばん大きいカップ
定冠詞を覚えていますか?名詞に冠詞がつくときは、前に置いた形容詞のほうに冠詞がつくんです。これも、性と数の一致のひとつです。
代名詞

代名詞は、名詞・形容詞・数詞の代わりになる言葉。ものや特徴を指したり、たずねたりするときに使います。かんたんに言えば「代わりの言葉」なので、使い方を知っておくのがとても大切です。
ブルガリア語の代名詞にはいくつかの種類があり、それぞれ役割が違います。性・数・格によって形も変わります。
大きく分けると10種類。さらに細かく分かれるものもあります。
- 人称代名詞:主格(主語)、対格(直接目的語)、与格(間接目的語)で形が変わります。
- 所有代名詞:持ち主を表します。修飾する名詞の性・数、定冠詞の有無に合わせて形が変わります。
- 再帰人称代名詞:主語が自分自身に対して行う動作を表します。
- 再帰所有代名詞:「自分の」という所有の関係を表します。
- 指示代名詞:特定のものやグループを指します。
- 疑問代名詞:質問するときの言葉です。
- 関係代名詞:節や句をつなぎます。
- 不定代名詞:一般的なことや、はっきりしないもの・わからないものを指します。
- 否定代名詞:人やもの、ことが存在しないことを表します。
- 総称代名詞:グループの全員・全部にあてはまることを表します。
文法を正しく使うには、これらの違いを知っておくことが大切です。
複数形
名詞の性がわかったら、次は複数形。英語なら「s」や「es」をつけるだけですが、ブルガリア語ではすべての単語につけられる1文字はありません。
しかも、複数形にすると文字が抜けたり入れ替わったりすることもあるので、少しややこしいんです。複数形の語尾は、名詞の性と、単数形の最後の文字で決まります。例を見てみましょう。
男性名詞の複数形
男性名詞には「-и(-i)」か「-ове(-ove)」をつけます。
- строител(ストロイテル)建設作業員 → строители(ストロイテリ)
- мост(モスト)橋 → мостове(モストヴェ)
形が変わる単語もあります。
- чужденец(チュジデネツ)外国人 → чужденци(チュジデンツィ):最後の「е」が消えていますね。
- вятър(ヴャタル)風 → ветрове(ヴェトロヴェ):「я」が「е」に変わり、文字が1つ消えて、そのうえ複数の語尾がついています。
ほかにも「-е(-e)」「-а(-a)」「-я(-ya)」「-ища(-ishta)」をつけて複数形にする単語もあります。
また、колко(コルコ)いくつ、няколко(ニャコルコ)いくつかのあとでは、男性名詞は「-а(-a)」「-я(-ya)」で終わる「数えるときの複数形」になります。
女性名詞の複数形
女性名詞は、ルールが少しかんたん。「-а(-a)」や「-я(-ya)」を「-и(-i)」に変えるだけです。
- жена(ジェナ)女性 → жени(ジェニ)
- земя(ゼミャ)土地 → земи(ゼミ)
中性名詞の複数形
中性名詞の複数形には、いくつかパターンがあります。
「-о(-o)」「-це(-tse)」「-ще(-shte)」で終わる名詞は、最後を「-а(-a)」に変えます。
- училище(ウチリシテ)学校 → училища(ウチリシタ)
「-ие(-ie)」で終わる名詞は、最後の「-е(-e)」を「-я(-ya)」に変えます。
- събитие(サビティエ)出来事 → събития(サビティヤ)
「-е(-e)」「-че(-che)」「-ле(-le)」で終わる名詞や、「-и(-i)」「-у(-u)」「-ю(-yu)」で終わる外来語には「-та(-ta)」をつけます。
- поточе(ポトチェ)小川 → поточета(ポトチェタ)
- чекмедже(チェクメジェ)引き出し → чекмеджета(チェクメジェタ)
もちろん例外もあります。いちばんの近道は、たくさん練習して言葉にふれること。
動詞

動詞は、ブルガリア語の文法の柱であり、文の組み立ての土台。動詞の形は、主語の人称と数によって変わります。
人称
動詞は、主語の人称に合わせた語尾になります。
- 1人称(話している人):Аз обичам да пиша.(アズ・オビチャム・ダ・ピシャ/Az obicham da pisha.)私は書くのが好き。語尾は「-м(-m)」。
- 2人称(話しかけている相手):Ти обичаш ли да пишеш?(ティ・オビチャシュ・リ・ダ・ピシェシュ/Ti obichash li da pishesh?)書くのは好き? 語尾は「-ш(-sh)」。
- 3人称(話題になっている人):Той обича да пише.(トイ・オビチャ・ダ・ピシェ/Toy obicha da pishe.)彼は書くのが好き。語尾は「-а(-a)」。
数
動詞は、主語の数(単数か複数か)にも合わせて語尾が変わります。
- 単数(1人):Аз обичам пица.(アズ・オビチャム・ピツァ/Az obicham pitsa.)私はピザが好き。語尾は「-м(-m)」。
- 複数(2人以上):Ние обичаме пица.(ニエ・オビチャメ・ピツァ/Nie obichame pitsa.)私たちはピザが好き。語尾は「-ме(-me)」。
時制
ブルガリア語の動詞の時制は、なんと9つ。どれだけバリエーションがあるか、想像できますよね?
- 現在形:今起きていること、事実、習慣。
- アオリスト(過去形):過去の特定の時点で起きたこと。
- 未完了過去:過去に続いていたこと(いつ終わったかは問わない)。
- 現在完了:過去に起きたこと(いつかははっきり言わない)。
- 過去完了:過去のある出来事より前に起きたこと。
- 未来形:これからのことや予定。
- 過去未来:過去のある時点から見て、その後に起きる(はずだった)こと。
- 未来完了:未来のある出来事より前に終わっていること。
- 過去未来完了:過去のある時点から見た未来の、さらにその前に終わっていること。
仕上げ:形容詞、副詞など
最初にお話ししたとおり、言葉の要素はすべてつながっています。文法をマスターしたいなら、形容詞、副詞、接続詞、前置詞のような、地味だけど欠かせない部分にも目を向けましょう。
文の組み立て:語順
いよいよ、ここまでの品詞を文にしてみましょう!
ブルガリア語は語順がかなり自由。そこが大好きなところです!基本は主語・動詞・目的語(SVO)ですが、意味や文脈を変えずに語順を入れ替えられます。
例を見てみましょう。
- 主語+動詞+目的語+副詞:Птичката запя песен силно.(プティチカタ・ザピャ・ペセン・スィルノ/Ptichkata zapya pesen silno.)小鳥が大きな声で歌を歌い始めた。
- 主語+動詞+副詞+目的語:Птичката запя силно песен.(Ptichkata zapya silno pesen.)
- 副詞+主語+動詞+目的語:Силно птичката запя песен.(Silno ptichkata zapya pesen.)
- 目的語+主語+動詞+副詞:Песен птичката запя силно.(Pesen ptichkata zapya silno.)
どれも正しい文で、ふだんの会話でもよく使われます。ほとんどどんな文でもできるんです。おもしろいですよね?
「文法」はブルガリア語で何という?
ブルガリア語で「文法」はграматика(グラマティカ/gramatika)です。
ブルガリア語の文法のよくある質問
文法はかんたん?
難しいと感じる外国の人は多いですが、しっかり練習すれば大丈夫。
実際にだれかと話してみると、ブルガリア語が自分にとって難しいかどうかがわかりますよ。
文の基本の語順は?
基本は主語・動詞・目的語(SVO)。でも、強調したいところや文のスタイルによって、語順を変えることもできます。語順がかなり自由なのが、ブルガリア語のおもしろいところ!
動詞の時制はいくつある?
9つあります。現在形、アオリスト(過去形)、未完了過去、現在完了、過去完了、未来形、過去未来、未来完了、過去未来完了です。
ちょっとした豆知識。学校でふつう習うのは最初の7つなので、全部覚えていなくても気にしなくて大丈夫です。
まとめ
ブルガリア語と文法の勉強は、身構えなくても大丈夫。自分に合った教材やツールを見つけて、コツコツ練習し、会話をしてみれば、ぐんぐん上達します。
さっそく今日から、文法の勉強を始めてみましょう!
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文法のルールは、実際の文の中で何度もふれるうちに身についていくもの。
Lingアプリなら、ネイティブの音声を聞きながら、単語やフレーズと一緒に文法も少しずつ学べます。ミニゲームやクイズで楽しく続けられるのもポイント。
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アプリ選びに迷ったら、ブルガリア語の学習アプリを比べた記事もチェック。
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