新しい言語を学ぶには、かなりの時間がかかります。しかも、どの言語を学ぶか、母語は何か、どう学ぶかによって、必要な時間は大きく変わるんです。
アメリカ政府の語学研修プログラムやケンブリッジ大学出版局の研究によると、仕事で使えるレベルになるまでに必要な学習時間は、600時間から2,200時間以上。
外国語の習得期間は、母語との距離、学習の密度、そして一人ひとりの条件で大きく左右されます。
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今すぐダウンロード!語学を始めるとき、「新しい言語を覚えるのにどのくらいかかる?」「現実的な学習スケジュールは?」と気になる人は多いはず。
でも、答えはそう単純ではありません。「言語ができる」の決まった定義がないからです。旅行で困らない程度から、論文が書けるレベルまで、目標は人それぞれ。目標が違えば、必要なスキルもレベルも変わります。
このガイドはこんな人向け
この記事では、研究にもとづいた目安をもとに、語学にかかる時間を現実的にまとめました。仕事でタイ語、ルーツのあるセルビア語、趣味で韓国語。どんな目的でも、自分のペースを考えるヒントになるはずです。
ひとつ注意したいのは、ここで紹介する時間の目安は英語を母語とする人が基準だということ。日本語話者の場合は、言語との距離が違うので目安も変わります。たとえば文法が日本語に近い韓国語は、英語話者より日本語話者のほうが学びやすいと言われます。
ポイントまとめ
- 英語に近い言語(スペイン語、イタリア語、ポルトガル語など)は、600〜750時間の学習で仕事で使えるレベルに届くとされています。
- 英語との違いが大きい言語は、仕事で使えるレベルまで約1,100時間。さらに遠い言語は2,200時間以上が必要です。
- 1日1時間の学習なら、仕事で使えるレベルまでスペイン語で約1.6年、日本語やアラビア語では6年以上。
- 1日4時間以上の集中プログラムなら、のんびり学ぶよりずっと早く進みます。
- 難しい言語の学習者のほうが、やさしい言語の学習者より続ける率が約14ポイント高いというデータも。理由は言語そのものより、強いモチベーションにあるようです。
外国語の習得期間を考える前に:「話せる」の定義
期間を見る前に知っておきたいのは、語学にはいくつもの力があって、それぞれ伸びるスピードが違うということ。ケンブリッジ大学出版局の研究によると、コミュニケーションには次の力が必要です。
- 言語能力:文法、単語、発音
- 社会言語能力:言葉づかい、ていねいさ、文化的な背景
- 語用能力:言葉の働き、話の組み立て、会話の流れ
たとえば、A2レベルの単語は覚えたのに、ていねいに話しかけるのは苦手。読むのは得意なのに、話すのには自信がない。そんなことはよくあるんです。
CEFRレベル別の学習時間
| CEFRレベル | 段階 | 必要な時間 | 1日1時間なら | 目安 |
|---|---|---|---|---|
| A1 | 入門 | 90〜100時間 | 3〜3.5ヶ月 | 基本のフレーズ、最低限のやりとり |
| A2 | 初級 | 180〜200時間 | 6〜7ヶ月 | かんたんなやりとり、身近な話題 |
| B1 | 中級 | 350〜400時間 | 12〜14ヶ月 | 限られた仕事、旅行 |
| B2 | 中上級 | 500〜600時間 | 17〜20ヶ月 | 仕事での話し合い、複雑な話題 |
| C1 | 上級 | 700〜800時間 | 24〜27ヶ月 | 仕事で使える力、ニュアンスのある会話 |
| C2 | 熟達 | 1,000〜1,200時間 | 34〜41ヶ月 | ネイティブに近い力、学術的な正確さ |
時間は、授業と宿題などを合わせた「ガイド付き学習時間」の累計。ケンブリッジ大学出版局の研究がもとになっています。
言語のカテゴリー別の平均学習時間

難しさのカテゴリーごとの平均的な期間を知っておくと、現実的な目標が立てやすくなります。アメリカ国務省の外務職員局(FSI)は、英語話者にとっての難しさで言語を4つのカテゴリーに分けています。
カテゴリーI:約1.6〜2.1年
スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、フランス語、オランダ語など。
- 1日1時間:仕事で使えるレベルまで約1.6〜2.1年
- 1日4時間以上:6〜9ヶ月
- 必要な時間:600〜750時間
- 強み:おなじみのアルファベット、共通の語源、似た文法
英語話者にとっては、言語が似ている分、一番早く会話ができるようになる言語です。
カテゴリーII:約2.5年
ドイツ語、インドネシア語、マレー語、スワヒリ語など。
- 1日1時間:仕事で使えるレベルまで約2.5年
- 1日4時間以上:約9〜12ヶ月
- 必要な時間:約900時間
カテゴリーIII:約3年
ロシア語、タイ語、セルビア語、アルバニア語、ヒンディー語、タガログ語など。
- 1日1時間:仕事で使えるレベルまで約3年
- 1日4時間以上:11〜15ヶ月
- 必要な時間:約1,100時間
- 難しいところ:新しい文字、複雑な文法、格変化、声調
カテゴリーIV:6年以上
アラビア語、中国語、日本語、韓国語。
- 1日1時間:仕事で使えるレベルまで6年以上
- 1日4時間以上:2年以上
- 必要な時間:2,200時間以上
- 難しいところ:まったく違う文字、声調、文化的な距離の大きさ
これらの期間は、長いお休みをはさまずにコツコツ続けること、そして質のいい教材や指導があることが前提です。
外国語の習得を早める要因・遅らせる要因

ケンブリッジ大学出版局は、語学の上達スピードを大きく左右する要因を挙げています。
学習環境の要因
- 教え方:正確さと意味のあるやりとりのバランスをとるコミュニカティブな教え方は、文法訳読式より効果が出やすいとされています。
- 学習の密度:毎日みっちり(4時間以上)学ぶほうが、たまに学ぶよりずっと効果的。セッションのあいだに忘れる量が減るからです。
- 学習の場:現地で暮らすような環境では、いつでも言葉にふれて練習できます。教室だけで学ぶなら、意識してふれる時間を作る必要があります。
- 教材やツール:テクノロジー、生の素材、インタラクティブなコンテンツをうまく使えば、従来の期間を縮められます。
学習者自身の要因
- 母語との距離:母語と学ぶ言語のしくみが違うほど、身につけるのに時間がかかります。
- これまでの学習経験:読み書きの力や勉強のコツは、語学にもそのまま生かせます。
- 目標のはっきりさ:ルーツとのつながりやキャリアアップなど、具体的にイメージできる目標がある人は、なんとなく学ぶ人より長く続きます。
- 年齢と思いこみ:大人でも十分に語学は身につきます。むしろ「難しい」という思いこみのほうが、結果に大きく影響するんです。
上達を早めるポイントは、毎日コツコツ練習すること、ラテン文字以外の言語なら早めに文字をマスターすること、初日から声に出して話すこと、そして具体的で測れる目標を立てること。
逆に、学習スケジュールがバラバラ、声調や格変化など難しいところを避ける、聞くだけ・読むだけの受け身の学習、非現実的な期待で挫折する、といったことは上達を遅らせます。
毎日続けるコツは、語学学習の習慣化の記事も参考にしてみてください。
CEFRの各レベルに届くまでの時間
ケンブリッジ大学出版局は、豊富なコース作りの経験をもとに、レベルごとのガイド付き学習時間の目安を出しています。
| CEFRレベル | ガイド付き学習時間(累計) | 週4時間なら | 1日1時間なら |
|---|---|---|---|
| A1 | 90〜100時間 | 23〜25週 | 3〜3.5ヶ月 |
| A2 | 180〜200時間 | 45〜50週 | 6〜7ヶ月 |
| B1 | 350〜400時間 | 88〜100週 | 12〜14ヶ月 |
| B2 | 500〜600時間 | 125〜150週 | 17〜20ヶ月 |
| C1 | 700〜800時間 | 175〜200週 | 24〜27ヶ月 |
| C2 | 1,000〜1,200時間 | 250〜300週 | 34〜41ヶ月 |
この数字は、いい教材と指導のもとで、授業と宿題を合わせて学ぶことが前提です。
言語別の習得期間(英語話者の場合)

アジアの言語
英語話者にとって、アジアの言語は声調や複雑な文字、文のしくみの違いがあって、独特の難しさがあります。
- 日本語(2,200時間以上):ひらがな・カタカナ・漢字の3つの文字に、複雑な敬語。英語話者にとってはとても手ごわい言語で、1日1時間なら仕事で使えるレベルまで約6年かかります。
- 韓国語(2,200時間以上):ハングルは論理的な文字ですが、膠着語の文法や、上下関係を表す細かい表現にたくさんの練習が必要。1日1時間で6年以上。
- 中国語(2,200時間以上):4つの声調と何千もの漢字で、学ぶ道のりは急な坂。毎日学んで、仕事で使えるレベルまで6年以上。
- タイ語(1,100時間):5つの声調と、単語のあいだにスペースのない複雑な文字が大きな壁。ただし、動詞の活用はありません。1日1時間で約3年。Lingアプリのタイ語コースなら、ネイティブスピーカーの音声で上達を後押しできます。
ヨーロッパの言語
- スペイン語(600〜750時間):英語と共通の単語が多く、発音も規則的なので、とても学びやすい言語。1日1時間で約1.6〜2.1年。
- ドイツ語(約900時間):英語と同じゲルマン語の仲間ですが、4つの格と長い複合語が難しいところ。毎日学んで約2.5年。
- ロシア語(1,100時間):キリル文字、6つの格、アスペクトのしくみを、順序立てて学ぶ必要があります。1日1時間で約3年。
- セルビア語(1,100時間):7つの格とピッチアクセント、そしてキリル文字とラテン文字の両方。Lingアプリのデータでは、ルーツへの思いから、とても高い継続率(69.41%)を示しています。
早く上達するための、研究にもとづいた学び方

効果的な外国語の学び方を順序立てて取り入れれば、従来の期間をぐっと縮められます。
まずは土台づくりから
ケンブリッジの研究によると、最初の1,000〜2,000語までは体系的な学習が一番効果的。そのあとは、言葉にどっぷりつかるほうが効果が出やすくなります。土台づくりで大切なのは、この4つ。
- 文を作れるようになる基本の文法パターン
- 日常の場面でよく使う単語
- 発音のお手本になるネイティブスピーカーの音声
- ラテン文字以外の言語なら、文字のマスター
学習の密度をうまく管理する
- 量より継続:毎日1〜2時間のほうが、たまの長時間学習よりも効果的。間隔反復の効果が生まれ、忘れる量も減ります。
- 留学・現地生活のタイミング:文法の土台がないまま現地にどっぷりつかると、初心者は圧倒されてしまうことも。授業200〜300時間と2〜3ヶ月の現地生活を組み合わせると、集中コースをまるごと受けたのと同じくらいの成果が出ることが多いんです。
- アクティブな学習:聞く・読むだけより、話す・書く練習をしたほうが、身につくのが早くなります。
テクノロジーを取り入れる
体系的な学習と組み合わせれば、最新のツールで最初の段階をぐっと短くできます。
- 単語を忘れないための間隔反復システム
- 正しい発音のためのネイティブ音声
- 言葉の使い方が分かる文化の解説
- やる気を保つための進み具合の記録
語学学習のモチベーションの不思議
Lingアプリのユーザーデータを使った「難しい言語」の調査では、意外な結果が出ています。難しい言語の学習者のほうが、やさしい言語の学習者より30日後の継続率が約14ポイント高いんです。
| 言語 | 難しさのカテゴリー | 30日後の継続率 |
|---|---|---|
| リトアニア語 | III | 74.85% |
| セルビア語 | III | 69.41% |
| タイ語 | III | 65.21% |
| スペイン語 | I | 55.87% |
理由は言語ではなく、モチベーションにあるようです。セルビア語やタイ語の学習者は、ルーツや仕事の必要性といった続ける理由を持っていることが多い一方、スペイン語の学習者は、気軽な旅行者で長く続ける理由が弱いこともあります。
自分にとって意味のあるはっきりした目標のほうが、言語のやさしさより成功を左右するんです。
現実的な目標を立てよう
結局のところ、「新しい言語を覚えるのにどのくらいかかる?」には研究にもとづいた答えがあります。ただし、単純な答えではありません。
600時間から2,200時間以上という幅は、言語との距離、学習の密度、そして何より学習者の本気度の違い。英語話者がスペイン語を毎日学んで2年以内にB2、日本語を6年かけて仕事で使えるレベルに。どちらも現実的ですが、続ける努力が必要です。
上達を左右するのは、時間の長さより、その時間の使い方。体系的な土台、毎日ふれること、アクティブな練習、はっきりした目標が、上達を早めてくれます。
研究にもとづいた目安を知っておけば、焦らず、見通しを持って語学に取り組めるはずです。
外国語の習得期間についてよくある質問

外国語をペラペラに話せるようになるまで、どのくらいかかる?
母語、学ぶ言語、学習の密度によって変わります。英語話者の場合、仕事で使えるレベルまでスペイン語は600〜750時間(毎日学んで約1.6〜2.1年)、日本語は2,200時間以上(毎日学んで6年以上)が目安です。
新しい言語を覚えるのに何年かかる?
言語と学習の密度によって、約1.6年から6年以上まで幅があります。英語話者が1日1時間学ぶ場合、仕事で使えるレベルまでスペイン語は約1.6〜2.1年、ドイツ語は約2.5年、日本語やアラビア語は6年以上。1日4時間以上の集中学習なら、この期間をかなり縮められます。
3ヶ月で外国語は身につく?
A2(初級の会話)レベルなら、ガイド付きの学習180〜200時間で届きます。英語話者がスペイン語を1日2〜3時間集中して学べば、3ヶ月で基本の会話ができるレベルに。日本語やアラビア語の場合、3ヶ月ではA1の基礎までが目安です。
英語話者にとって一番難しい言語は?
アラビア語、中国語、韓国語、日本語は、どれも仕事で使えるレベルまで2,200時間以上が必要です。なかでも日本語は、3つの文字を同時に使うことや複雑な敬語から、一番難しいと言われることがよくあります。
1日何時間勉強すればいい?
研究によると、1日1〜2時間の集中した学習のほうが、たまの長時間学習より効果的。長く覚えておくには、量より継続と間隔反復が大切です。
留学や現地生活で上達は早くなる?
はい、ただしタイミングが大事。1,000〜2,000語の単語と基本の文法を身につけてからのほうが効果的です。土台がないまま現地にどっぷりつかると、初心者は圧倒されて、かえって上達が遅れることもあります。
外国語の習得期間を左右するのは?
母語と学ぶ言語の距離、学習の密度と継続、学習環境(教室か現地か)、教え方、モチベーションと目標、始めた年齢、これまでの学習経験、質のいい教材があるかどうか。母語と単語や文法が似ている言語は学びやすく、文字や声調が違う言語は時間がかかります。
参考資料
U.S. Department of State: Foreign Language Training(FSI)
Cambridge University Press: How long does it take to learn a foreign language?
語学学習ならLingアプリが最強

「どのくらいかかる?」の正直な答えは、目標、選ぶ言語、学び方しだい。研究の目安は参考になりますが、本当の結果を決めるのは、あなたのモチベーションと毎日の習慣です。
Lingアプリには、ネイティブスピーカーの音声付きの体系的なコースが70以上の言語でそろっています。ほかのアプリではあまり扱われない、アジアや東欧の言語に力を入れているのも特徴。
タイ文字のマスターも、セルビア語の旅行フレーズも、韓国語の敬語も。Lingアプリのレッスンが、ゼロから自信を持って話せるレベルまで導いてくれます。
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