近年、マレーシアへの英語留学が人気ですが、実は多民族国家として中国語も広く話されています。
ビジネスではもちろん英語が使われますが、経済を牽引する中国人が多いマレーシア。公用語はマレー語ですが、マレー人と中国人はそれぞれ全く別の文化と言語を継承し、中国人は中国語の各方言(広東語、福建語、北京語)を日常生活で使っています。
この記事では、この多言語国家マレーシアの中国語の通用度や教育事情、学習方法について詳しく解説します。多言語に触れるメリットがある英語留学先としてマレーシアを考慮中の方、ビジネスなどで中国人とコミュニケーションを深めたい方は必見です。
目次
マレーシアの中華系について

筆者の父親は、マラッカ海峡エリア出身ですが、4代前の先祖が中国の福建州からマレーシアに移住した家系で、代々福建語を母語としています。
マレーシアのこうした中国人たちは、マレー人との交流は比較的少なく、中国人として独自の文化・習慣を守っています。家族や仲間との結託と教育を重視し、多くはアメリカ、オーストラリア、イギリスなどへの留学を経て、シンガポール、タイその他アジア諸国へ進出しています。
彼らの大きな特徴として、英語はもちろん、北京語、広東語、福建語、そしてマレー語を自由に話すマルチリンガルなこと、そして、非常に向上心と仲間意識が高いことが挙げられます。
代表的な団体として、マレーシア華人協会(Malaysian Chinese Association、略称MCA)が1949年に設立され、マレーシアの独立運動や国家建設において重要な役割を果たしてきました。マレーシア国内の華人の権益を守り、彼らの社会的・経済的な福祉を向上させるという目的で活動しています。
マレーシアの中国語事情

マレーシアは約3,200万人の人口を抱えており、さまざまな民族が共存する多言語国家です。
主な民族は、マレー人(約60%)、中国系(約23%)、インディアン系(約7%)、そして少数民族がいます。この多様な民族構成は、マレーシアの言語事情に大きな影響を与えており、マレー語(公用語)、英語、中国語、タミール語などが日常的に使用されています。
華人コミュニティと中国語
マレーシアには多くの中国人が居住しており、彼らの間では中国語(主に北京語、広東語、福建語など)が日常的に使用されていて、特に都市部、クアラルンプールやペナンなどでは、中国語がビジネスやコミュニケーションのツールとして非常に重要な役割を果たしています。
華人コミュニティは、独自の文化や伝統を持ち、中国語はそのアイデンティティを維持するための重要な要素です。日常生活での使用、中国語の新聞、ラジオ、テレビ番組なども利用されており、中国語が生活の一部として深く根付いています。
マレー語と中国語の通用度
公用語はマレー人が母語とするマレー語なので、ほとんどの中国系マレーシア人はマレー語を話しますが、全てのマレー人が彼らの中国語方言を話せるわけではありません。
多くの観光客が訪れるクアラルンプールや、ペナンのジョージタウンなどでは、英語と中国語が通じますが、政府機関や公共交通機関などでは、マレー語や英語が主に使われます。
経済活動の盛んな都市部に比べ、地方部には中国人は少ないため、中国語の通用度は都市部より低い傾向があります。
多言語環境の魅力
マレーシアは多言語国家であり、英語、マレー語、中国語が混在しています。
そのため、複数の言語を習得しているマルチリンガルが多く、ビジネスシーンでは、英語が共通語として広く使用されていますが、中国語を話せることは、華人系の企業との取引において大きなアドバンテージとなります。
マレー語は、マレーシアの国民を結びつける共通語としての役割を果たしており、日常生活や政府機関でのコミュニケーションに不可欠です。マレーシアの多言語環境は、留学先としては非常に刺激的でもあり、多様な生の文化に触れる絶好の機会となります。異なる言語を学ぶことで異文化理解が深まり、国際的な視野を広げることができます。
留学先としての魅力
マレーシアの都市部、特にクアラルンプールやペナンには、多くの語学学校やインターナショナルスクールが存在し、質の高い英語教育を提供しています。
アジアで英語が通じるトップ4(トップ3はいずれも英語が公用語のシンガポール、インド、フィリピン)のマレーシアは、学費や生活費が比較的安く、多文化共生という環境が留学先として大きな魅力でもあり、メリットです。
これほどの多言語国家で、生の異文化経験ができるという魅力と同時に、仲間意識の高い中国人との関係を築く機会を持てることは、ビジネスにおいては非常に有利であり貴重です。
マレーシアでの教育事情

マレーシアでの中国語教育について、解説します。
インターナショナルスクール・語学学校の中国語教育
マレーシアには多くのインターナショナルスクールや語学学校があり、英語だけでなく中国語の授業を提供している学校もあります。これらの学校では国際的なカリキュラムに基づいて、質の高い中国語教育(標準中国語の北京語)を受けることができます。
大学や語学学校で中国語を教える際に、簡体字が使用されることが多く、これは中国本土で広く使われている文字体系であり、簡単で覚えやすい字形が特徴です。台湾や香港では繁体字が使われますが、マレーシアでは簡体字が主流です。また、中国語検定試験(HSK)の対策講座を開講している学校もあり、中国語能力の向上をサポートしています。
幼稚園・小学校での中国語教育
一部の幼稚園や小学校では、中国語を早期教育の一環として取り入れていて、幼い頃から中国語に触れることで、自然な発音や表現を身につけることができます。
これらの学校では、中国語の授業は週に数回程度行われることが多く、基本的な挨拶や数字、色の名前などを学ぶことから始めます。早期教育は、将来的な中国語学習の基礎を築く上で非常に重要です。
家庭での中国語教育
中国人家庭では、家庭内での中国語教育が重視されています。
親が子供に中国語の母語を教えたり、中国語の教材を使用したりすることで、子供の中国語能力を高めています。家庭では、日常会話は中国語を母語として話され、華人同士との様々な交流から、他の方言も自然に身についていきます。
さらに、中国語のテレビ番組を日常的に見たり、中国語の映画を鑑賞したりすることで、リスニング能力を向上させることができます。家庭での中国語教育は、子供たちの中国語能力を向上させる上で非常に重要な役割を果たしています。
マレーシアで中国語を学ぶメリット

マレーシアでの留学を考慮中、またはビジネスシーンで英語か中国語を使いたい方、マレーシアで学ぶというメリットを参考にしてください。
多文化環境での学習
マレーシアはマレー系、中華系、インド系など、様々な民族が暮らす多文化国家なので、言語を学ぶだけでなく、多様な文化に触れることができ、国際的な視野を広げることができます。
異なる文化を理解することはコミュニケーションでは非常に重要なので、国際的なビジネスシーンでも活躍することができます。また、多文化環境での学習は、柔軟性や適応力を養う上で非常に有効です。異なる価値観を持つ人々との交流を通じて、自己成長を促し、人間性を豊かにすることができます。
英語との同時学習
マレーシアでは英語も広く使用されているため、中国語と同時に英語を学ぶことができ、語学力を効率的に向上させることができます。
隣国がシンガポールのマレーシアでは、英語教育が充実しており、多くの人が日常的に英語を使用しています。自然に英語や中国語の使用度が高くなり、モチベーションも上がります。英語と中国語の両方をある程度でも習得することで、グローバルなビジネスチャンスの可能性が広がります。
費用対効果
マレーシアの物価は日本よりも低いため、英語や中国語の学習費用、生活費を抑えることができます。
マレーシアの首都クアラルンプールは、他のアジアの主要都市と比較しても物価が比較的安く、語学学校や家庭教師などの費用も、日本よりも負担は低く抑えられます。また、マレーシアには、様々な価格帯の宿泊施設があり、自分の予算に合わせて選ぶことができるので、費用対効果を重視する方にとって、マレーシアは中国語学習に最適な国と言えるでしょう。
マレーシアで中国語を習得するには

語学学校に通う
マレーシアには多くの語学学校があり、中国語コースも提供していて、Language Internationalのウェブサイトでは、マレーシア国内の語学学校やコースを簡単に検索・比較することができます。希望するコースや学校を選択し、オンラインで申し込むことが可能です。
オンライン学習アプリ
オンラインの中国語学習プラットフォーム、Lingアプリなど楽しく効率的に学習できる学習アプリを利用することで、自宅で手軽に中国語を習得することができます。
オンライン学習プラットフォームでは、オンラインレッスン、インタラクティブな練習問題やクイズなど、様々な学習コンテンツが提供されています。
特に語学学習アプリは、ゲーム感覚で楽しく中国語を学ぶことができ、時間や場所にとらわれずに学習できるため、忙しい方にも初心者にも適しています。費用も、語学学校や他の学習ツールよりも比較的安く、手軽で効率的です。
マレーシアでの中国語に関した質問と答えQ&A

マレーシアはなぜ中国語も通じるのですか?
マレーシアで中国語が通じる主な理由は、中国系マレーシア人が全人口の約23%を占め、彼らの多くが中国語(特に普通話、広東語、福建語)を母語としているためです。さらに、商業活動や家庭内で中国語が広く使われ、ビジネスや日常生活でも重要な役割を果たしています。
マレーシアへの留学は安全ですか?
マレーシアへの留学は一般的に安全とされていますが、夜間の外出や人通りの少ない場所では注意が必要で、また貴重品の管理にも気をつけましょう。
マレーシアは医療施設が整っており、国際的に高い評価を受けている病院もあります。都市部では医療アクセスが良好です。
マレーシアでの中国語は主に何語ですか?
マレーシアでは、広東語、福建語などの方言が日常使われていますが、普通話(標準中国語)が全ての中国系マレーシア人に通じます。
マレーシアで使われる中国語の筆記体は、中国本土で広く使用されている文字体系の簡体字が主流です。台湾や香港で使われる繁体字と異なります。
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