水かけ祭りとして、今や知らない人はいないソンクラーン。タイのソンクラーン・フェスティバル、またはソンクラン祭り、「เทศกาลสงกรานต์ (テートサガーン・ソンクラーン)」 は、タイの新年のお祭りです。
タイ人だけではなくあらゆる外国人達が、タイ正月の4月13日から15日の３日間の間、朝から晩まで水を掛け合い、とことん非日常を楽しみ合う究極の人気イベント。一度経験したら辞められない、そんな一生に一度は味わいたいお祭りが、この水かけ祭りなのです。
ソンクラン祭りを最大に、そして安全に楽しむために、今回は使えるタイ語フレーズを含めて紹介します。やはりタイでは、タイ語で挨拶ぐらいはしたいもの。そのタイ語を、簡単にサラッと学びたいならLingアプリがおすすめです！
目次
ソンクラーンとは？
ソンクラーン（สงกรานต์ ）は、サンスクリット語で「移動する」「通過する」という意味の「サンクラーン（संक्रान्ति）」に由来し、太陽が黄道上の位置を変える瞬間を指しています。
ソンクラーンは、太陽が黄道の中でも特に牡羊座の位置に移動することを祝う、タイの伝統的な新年の始まりの祭りで、この時期は乾季が終わり、雨季が訪れる前の重要な節目でもあるため、豊作や良い運を祈る意味も込められています。
水かけ祭りの本当の意味
ソンクラーンでは、水かけを行うことで、浄化と悪運を洗い流すという意味もあります。
仏像や仏塔、さら手に水を掛けてお清めをするという伝統的な風習が続いてきたのですが、タイで最も暑い4月に涼しさを求める意味でも楽しまれてきました。それが高じて、国を挙げての水かけ祭りというイベントに発展したのです。
また、農業が主産業であるタイでは、水は命の源として重視され、豊かな雨を祈る意味も込められています。
2023年には何と、タイが誇る伝統的な正月のお祭りとして、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。
タイのソンクラーン祭の祝い方
タイの正月ソンクラーンは、別名「水かけ祭り」と言われるように、とにかくハッピーに水をかけることがメインです。
水をバンバンかけ合う！
タイの猛暑の時期に行われるため、多くの人々がバケツや水鉄砲、ペットボトルなどを使って、全くの他人に水をかけるわけですが、これが「祝う」ことなのです。
例えば、全くソンクランを知らずに歩いていて、突然後ろから水をかけられたとしても、「お祝い」なので、かける側は全く悪意はないわけです。そこに水かけ祭りの醍醐味があり、全くの非日常を味わえます。
バンコクのカオサンでは、会社のトップだろうと思われるようなファラン（欧米人）のおじさん達が、大きな水鉄砲を抱えて挑んできたり、スクンビット界隈で、バスやタクシーの中にホースで水をかけていたり、アユタヤでは、象と水かけ合戦をしたり、正月をこれだけハッピーに過ごせるイベントはないのではないでしょうか。
水かけ以外の風習
もちろん、水かけ以外にも様々な行事が行われます。
朝には、功徳を積むために多くの人が仏教寺院を訪れ、僧侶に食事や供物を捧げたり（タンブン）、また、浄化や悪運を洗い流す意味で仏像に水を注ぐ儀式も行われます。
また、ソンクラーンでは「チョーク（白い粉）」もよく使われます。僧侶が祝福の印として使用するように、人々も互いに白い粉を塗り合います。祭りの間、知らない人が突然顔に粉を塗ってきたりしますが、これにも意味があるわけです。
水かけ祭りを楽しむための準備
このタイの最大のイベントを楽しむためには、とりあえず理解して注意しておきたいことがあります。
最初のステップは準備、つまりタイ語で「เตรียมพร้อม トリアム・プローム」。水かけ祭りに必要なものは！
- 水鉄砲（ปืนฉีดน้ำ プーン チート ナーム）、バケツ（ถัง thǎŋタン）など、相手の悪運を洗い流すためのアイテムを準備。
- 現金やカードはプラスチック袋などの防水対策をし、不要な貴重品は持ち歩かないように。市内のどのモールやセブンイレブンでも、様々な色や形の防水アイテムが買えます。
- 暑くなるので軽装がオススメ。UV対策のため日焼け止めやサングラスも忘れずに！
注意事項
ソンクラーンの期間に濡れたくない！という人は、外を出歩くのは避けましょう。バンコク市内、どこのソイでも誰かしらが水をかける準備をしています。「かけないで」を言ってもかけてくるのが90％なので、外を出歩く際は着替えを持って行くのがベスト。
また、氷水やベビーパウダー入りのお水など、とっても嫌なかけ方をする人たちもいます。なので、車がベビーパウダーで真っ白になることもあるので、車の外出も避けた方がいいでしょう。
また、BTS内はエアコンが効いていて、水かけ後に濡れたまま乗ると風邪をひくので要注意です！毎年、ソンクラーンの水かけと同時に飲み過ぎで亡くなった方たちもいるので、アルコールにも注意しましょう。
ソンクラーンが楽しめるおすすめの場所
① Siam Songkran Music Festival
Siam Songkran Music Festival は、タイの新年「ソンクラーン」を祝うタイ最大で大人気の音楽フェスティバルです。伝統的な水掛け祭りと現代的な音楽が合わさったイベントでもあり、国内外の有名なDJやアーティストが参加、エネルギッシュなパフォーマンスを楽しめます。音楽、ダンス、食、そしてタイ文化が一体となったこのフェスは、若者や観光客に大人気！
会場の様子
会場はバンコク市内のオープンスペースで開催され、巨大なステージ、ライトショー、水鉄砲のバトルゾーンが設けられています。水掛けがメインのため、濡れても平気な屋外アクティビティが盛りだくさん。
会場場所：เลขที่ 149 Kamphaeng Phet 7 Rd, บางกะปิ, Huai Khwang, Bangkok 10310, Thailand（Google)
服装
動きやすく濡れても良い服がおすすめです。速乾性のあるシャツや短パン、アロハのシャツなど、女性はビキニや水着を着てる人がほとんどです。また、ずっと立つことになるので、水に強く動きやすいサンダルがいいでしょう。右左の会場から大量の水をかけられるので、お化粧も避けた方がいいかもしれません。
チケット価格
早期購入の場合、1日券は1,500～2,000バーツ、VIP券は3,000～5,000バーツ程度です（毎年変わる可能性ありなので、公式サイトをチェック）。直前になると価格が上がることがあるため、早めの購入がおすすめ。
② シーロム通り（Silom Road）
場所：Google Map
シーロム通り (Silom Road) のソンクラーンは、タイ・バンコクで最も賑やかな水掛け祭りスポットの一つです。大音量の音楽イベントよりも、無料で楽しみたい！という方は、シーロム通りに行ってみてください。
会場の様子
シーロム通りは、祝祭期間中に歩行者天国となり、数キロにわたって水掛けが繰り広げられます（車は通れませんので注意）。道の両側には水鉄砲を売る屋台や飲食店が並び、ステージや音楽パフォーマンスも設置されるため、祭りの熱気が一日中続きます。
注意点
水掛け期間中、シーロム通りは非常に混雑します。貴重品は最低限に抑え、スリや混雑にも気をつけましょう。また、通り内では水以外の液体（汚れた水や氷水）の使用は禁止されています。
③ カオサン通り（Khao San Road）
場所：Google Map
カオサン通り (Khao San Road) のソンクラーンも、バンコクを訪れる観光客にとって欠かせない水掛け祭りスポットです。バックパッカーの聖地として知られるカオサン通りは、ソンクラーン期間中、巨大な水掛けバトルゾーンに変わり、タイの伝統文化とエネルギッシュなパーティーが融合したユニークな体験ができます。
シーロム通りとちょっと違うところとしたら、右左にレストランやバーがずらっと並ぶので、アルコールを飲みながら、楽しめるところでしょう。
会場の様子と魅力
カオサン通りはソンクラーン期間中、車両通行止めとなり歩行者専用エリアになります。通り全体が水鉄砲やホースを手にした参加者で溢れ、あちこちから音楽が流れる中、昼夜問わず盛り上がりが続きます。
カオサン通りのソンクラーンは、タイの伝統的なお祝いと現代的なパーティー文化を体感できる絶好の機会です。特に観光客にとって、国際色豊かな参加者と共に楽しむエキサイティングな時間が一生の思い出となるでしょう。
ソンクラーンで使えるタイ語フレーズ
それでは、祭りに繰り出す際に使えるタイ語の言葉、フレーズをまとめます。タイ語で挨拶などの記事もあるので、是非参考に！
ソンクラーンについてよくある質問Q&A
ソンクラーンの水かけをイベントで楽しめる場所は？
バンコクでは、「シーロム通り」、バックパッカーで有名な「カオサン通り」で、タイ人の若者達や外国人旅行者同士で大規模な水かけ合戦が楽しめます。プロンポンエリアでは、日本人もコンドの前で家族で楽しんでいる姿が多いです。
ソンクラーンはいつ？
毎年、タイの新年の4月13日から15日に水かけ祭りが行われます。
水かけ祭りで注意することは？
とにかくずぶ濡れ覚悟で行く必要があり、貴重品（特にスマホ）は、首から吊り下げるナイロン袋のようなものに入れましょう。また、BTSのエアコンは、濡れたままではとても寒いので気をつけましょう。
タイの文化を深く理解する絶好の機会でもあるので、もし参加する場合は準備を万全にして、タイの新年を思い切り楽しんでください！
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